後悔の果て

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なまくら坊主は膝上、ロリコンは腰下まで、それぞれ砂と水で埋まっている。 【先行 なまくら坊主 後悔してください】 「はぁ?後悔? そうだなぁ、学校にろくすっぽ行かなかったって事かな」 半笑いで答えるなまくら坊主に、 【後悔してないので認められれません】 水は止まる事なく、 「なんだよ! ふざけんな! 」 ゲームも止まる事なく進む。 【後攻 ロリコン 後悔してください】 「私の後悔は……」 ロリコンは大きく一呼吸吸い込み、 「夫を殺した事」 当時を思い出すかのように上を見つめ、口元にはうっすらとした笑みを浮かべた。 「えっ? 殺した? 」 美流玖は言葉の意味をすぐには理解出来ず、 「ロリコンが…… 自分の夫を殺したって事?」 心愛は意味を理解する様に言葉を反復する。 「ソープは何か知ってるんだね」 博士は、腕を組んで真一文字に口を結んでいるソープに声を掛けた。 「あぁ…… 」 小さな声で返事し、重い口を開く。 「あんたらが生まれる遥か前、私が中学生になったばかりだから、約20年前。 ゴスロリファッションの女が顔中血塗れで連行される姿は衝撃的だった」 「当時からあの格好で、夫を殺害…… 」 そう思うと、ロリコンの笑みが不気味に見えてくる。 美流玖のそんな思いを払拭させるため、ソープは話を続ける。 「キャピキャピした若い女と浮気を繰り返し、ロリコンには激しいDV。 それでも夫に合わせようとあの格好になったらしい。 だけど……」 「だけど?」 博士が先を促す。 「当時、小学生の娘がいたらしいんだが、その娘を凌辱した挙句に殴る蹴る、その現場を見たロリコンが刃物で滅多刺しにしたらしい。 まぁ連日やってたワイドショーの情報だけどな」 「そんな……」 何も言えなくなる、美流玖、心愛、博士。 ソープは力強い目線をロリコンに送りながら、 「昔の話だ。 私がここで出会ったロリコンは、優しくて本当に良い奴だ。 それに一緒のチーム、仲間だろ。 私達が引いてどうする、応援しなきゃあいつは辛いだけだ」 戸惑っている三人に檄を飛ばした。 「そ、そうだね」 「ロリコンだって過去の事なんて本当は話したくないよね」 「頑張ってー 」 【ロリコンの後悔 認定 三十秒間 砂の落下量減少します】
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