後悔の果て

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次から次へと流れ出る血液。 「早く処置しないと! 」 仲間の心配でゲームを止めることは出来ない。 【ロリコン 時間切れです】 このゲームの終了は、どちらかの呼吸が止まるまで。 【なまくら坊主 後悔してください】 手足をジタバタさせて沈んでいく体を必死に浮き上がらせ、大量の水を飲み込んでは少量の嘔吐で辛うじて呼吸しているなまくら坊主が答えられる筈もなく、 【なまくら坊主 時間切れです】 勝利の鍵を握る回答権は、 【ロリコン 後悔してください】 乾き固まったどす黒い土の上へ更に砂が降り注いでいるロリコンへ。 「これだけじゃあ、チームを…… 仲間を勝利に導くには足りないっていうんだね」 血の気を失い蒼白になっている顔は困り果てた表情を見せ、砂はそれを埋めていく。 口元、鼻、呼吸器官が砂の下へと消えた時、ロリコンの目が決意ある見開きをする。 「やめろー! 」 何かを察知したソープが叫び、 「それ以上はもう…… 」 博士は結末の予想を嘆いた。 再び乾き固まった砂を掻き分け出てきたロリコンの口元は更に紅く染まっている。 「そんな…… 」 心配と恐怖の言葉を隠すよう、その先の言葉を飲み込んだ美流玖。 その凄惨さに涙を溢す心愛。 予想通りで呆然と立ち尽くす博士。 「ばかやろー…… 」 似つかわしくない小さな言葉を発して膝を落とすソープ。 そんなチーム全体の姿をゆっくりと見回して微笑むロリコン。 うっすら見える歯さえも真っ赤に染まって唇との境界線も分からなくなっている。 「これで私達の勝ちだね」 まだ降り注いでくる砂を掻き分け固めているのは、大量の血を吹き出している五本指の無くなった右手。 両手の指十本を噛みちぎった鬼のような姿に、 「………… 」 諦めと絶望の表情を見せ、口を開けても泡を発する事なく沈んでいくなまくら坊主。 【勝者 ロリコン】
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