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お昼の月曜日「お疲れ様」
残念なことに出勤途中に、なんのTo LOVEるもなかったので、滞りなく会社に着いた。
作業着に着替えて、同僚と軽い雑談をする。
7時50分から、朝礼が始まり工場長の話を聞き流し、ラジオ体操を終えると、仕事が始まる。
仕事の内容は特筆するものではない。
いわゆる、刺身にタンポポを置く作業を複雑にしたのが、俺の仕事だ。
朝礼において工場長が、
「一人一人が向上心を持って仕事に臨むように」
と言っていたけれど、この作業にどのような向上心を持てばいいのか。
さらに、これで何らかの向上があったとして、それは工場長などの俺とは関係のない人間のための向上に過ぎないのではないか。
向上心があれば、こんな仕事をせずに転職するか、自分で事業を興しているだろう。
つらつらと、そんなことを考える。
作業をしている間だけは、背後にいる月曜日を意識しないでいられる。
案外、今死んでしまえば楽なのかもしれない。
なんの不安もなく単純作業に没頭したまま、周りに人がいるので死体もすぐに発見される。
一人暮らしの部屋で死んでしまうと、死体が発見されないのがネックだ。自分の死体が腐敗し、膨れ上がり、蛆がたかっているのを想像するのはさすがにゾッとする。
つまらないことを考えているうちに、午前の作業が終わった。
「お疲れ様。一時間後に作業再開だよ」
にこやかに告げてくる月曜日。
せっかく存在を忘れてたのに。
月曜日を意識すれば、この作業が土曜日まで続くことを思い出してしまう。
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