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たった一泊でしたが 今や実家と同じくらい恋しく感じる 部屋に帰ってきました 「ただいまぁ」キッチンがほんのり明るくなっています かな?靴を脱いで キッチンに近づいて 息を飲みます 知らないおばさんがいます え?誰?あわてて周りを見渡すと 壁からぼんやりと人影が現れました !!!ナツキちゃん?テトテトと危うげにパジャマで近づいて来るのは 間違いなくナツキちゃんです 『あらぁ なっちゃん起きちゃったの?』おばさんは優しくナツキちゃんを抱き寄せます 『ばぁちゃん ママまだ帰って来ない?』?に何かあったのでしょうか? 『うーん お母さんしばらく帰ってこれないけど 明日病院に会いに行こうね』泣きそうになりながら必死に耐えるナツキちゃん  『だから今日はお利口にねんねしようね』 諭すように言って ナツキちゃんを抱き抱える 『うん ナツキね お姉ちゃんになるから お利口できるよ』そのナツキちゃんの言葉にはっとなります 今日はユウジくんの生まれる日なんだ と一瞬嬉しくなりました でもすぐに気づいてしまいました もうユウジくんには会えない と言うこと…複雑な気持ちで 私は泣きつかれて寝てしまったようです 身内でもないのに『ユウジくんの誕生に立ち会えなかったなぁ』とうっすらと頭のなかを巡っていく考えもいつしか停止していました
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