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社会人になり初めての1人暮らしに胸踊らせてました 引っ越しも終えて ようやくお風呂に入って 出てくると キッチンに人影が…え?泥棒?とそっとキッチンを覗こうとしたとき
ガチャ
「「ただいまぁ」」と若い男女の声が玄関から聞こえて来ます
はぁ?
「あっおかえり一緒だったの?」とキッチンからはお母さんみたいな声が聞こえて来ます
え?誰?何?パニクッて慌てる私の目の前を制服の男の子と若い女の子がキッチンへ歩いて行きます
「うん駅から一緒」
「あぁそうだったの あっこら!手洗って着替えて」キッチンではごく普通の家庭の光景が繰り広げられています はっと我に返り
「あの すいません どちら様ですか?」とびくびくしながら話かけます が 3人ともスルー
「あのっ!」少し強目に話しかけましたが まるで反応がありません なんだか訳がわからなくて いったん外に出ます 部屋番号確認します
“203” あってます
そうこうしてるうちに その人たちは晩御飯を始めました 楽しげに雑談しています
「ただいまぁ」
また玄関から声がします
「あっお帰り 早かったね?」
お父さんでしょうか?どうしていいかわからずに 不動産屋さんに電話しました 7時少し前 まだ誰かいますように と祈りながら呼び出し音を聞きます
『はいヨシナミ不動産です』よかったぁ
「遅くにすいません」少し恐縮してしまう
「あの 今日パルーラの203に越してきた真山です」
『あぁ真山さま ありがとうございます
どうかなさいましたか?』
不動産屋さんの声を聞いて少し冷静になる
この状況どう話せばいいんだろう?
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