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４
朝
彼らとの朝が当たり前のように始まります 今日は私も出勤です 彼らに構ってられません でもなんとなく彼らとは距離を置くというか遠慮しがちになってしまいます 心霊現象だとしても 害はないし 幻覚なら気にしなくていいはずなのに やっぱりかち合いたくないと思ってしまうのです
そんな感じで何日か過ぎました 仕事は思いの外楽しく いい先輩 いい上司 気の合う同期に恵まれているんだと 感じられます
半年もかからず環境には慣れて要らぬストレスや緊張はなくなった気がしました
が 家族は部屋にいるままです
これは寂しさや 緊張から来る幻覚ではないと確信に近い思いを抱き始めました
飲み会などで遅くなった日は 誰もいないことの方が多いですが たまにお父さんとお母さんが起きていたりします いつしか なんとなく
「ただいま」と声に出して言うようになっていました 家族が答えてくれることはないです まぁ認識されてないから当たり前ですよね
一年たつ頃には もはや“いて当たり前”になっていました その間には ナツキちゃんやユウジくん お父さんお母さんの誕生日 クリスマス会なんかもありました 私はもちろん参加できませんが リビングから家族のイベントを眺めていました でもなんとなく一院の気持ちでした 私ももう警戒心も遠慮もなくなって 実家に帰ったり 旅行に行ったりして家をあけることもできるようになりました
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