No.1_言い争い

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 ジョセフ…ジョセフ…あった!  ポーラはジョセフの檻の前に来た。 「ジョセフさん!ボクだよ!ポーラ!」  ポーラは女の子だが、自分の事をではなくと、言っていた。 「ポーラ様!?なぜこんな夜遅く面会を…?」  ジョセフは驚いてポーラに聞いた。 「大声で言えることではない。もう少しこちらへ」  ポーラはジョセフをこちらに来させた。 「明日の早朝、城を出る」 と、ポーラは落ち着いて言った。 「そうですか…。城の生活に飽きましたか?」  ジョセフはポーラに聞いた。 「その通り。なぜわかった?」 「それは……あなた様の兄、『ビス』様も同様の理由で城を出ていかれたからです」  ジョセフは少し寂しそうな顔をした。  兄の名前を初めて聞いた。城を出たら探してみよう。 「そうか……。あ、何か持っていった方がいい物はあるか?」 ポーラはこれ以上兄のことは質問しなかった。 「『剣』と『呪文の書』、あと『回復薬』は持っていった方がいいかと」  ポーラは言われた物の全てを入れるのを忘れていた。 「ありがとう。そろそろ寝る。さよなら、ジョセフさん。どうか、お元気で」  ポーラはジョセフにお礼と別れを告げて部屋を出ようとした。ジョセフがこう言った。 「剣はポーラ様が所有されている中で、1番強い物を持って行った方がよろしいかと思われます。何しろ、最近は何故か魔物が強く、多いようなので。お気を付けて。ポーラ様もお元気で!」 と。ポーラは振り返って頷いた。その顔は希望で満たされていた。 ────ポーラの部屋にて────  剣、呪文の書、回復薬……あれ?何個入れればいいんだろう?いいか、1つで。これでよし! 「ふわぁ〜」 ポーラはあくびをしてベッドに向かった。1時間も経たないうちにポーラは眠りについた。
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