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「 GM… いま、
ニュースに、出ました … 」
高井の desk前に、独りの社員が報告に
きた。この社員は、あの、Hippo 課長。
「 あぁ …
いよいよだな … 」
高井は、営業本部長席に着いたまま、
ミオンに内線を入れる。
「 ミオン、各支店の支店長を
大会議室に集めろ …
重役たちは、俺がまとめて、
連れて行くから … 」
「 はい、
かしこまりました 」
ミオンは、先輩社長秘書さんには、
なにも告げずに、各支店ヘ、
高井から指示のあった通りに、
メールを一斉に送信し、
大きな支店から順に、
メールを視る様に、確認の電話を入れる。
あらかじめ、
高井から、
この「 事 」を聞かされていた、
支店長たちは、慌てることなく、
それぞれ、本社へ、向かう。
これは、もう …
ミオンに、は、これよりも前から、
社長のお供で「 接待 」に同席する時に、
その、
内容、特に「 メンバー 」を、
メモしておくようにと、
指示をだしていたので …
高井は、この事、
この「 事件 」を、
そう、なる前から …
この、日の、
かなり前から静かに動いて …
都心の大規模な土地取引に、
社長と社長秘書だけが動き、
「 その者 」たちと接触している、
「 事 」を …
だから、いずれ …
こうなるコトも …
この会社の社長は、もちろん優秀でも、
高井ほど、用心深くはなく …
己の、進む道を、かえた。
社長は、
外から、この会社に入ってきた、ので、
ここでずっと頑張ってきた高井ほど、
慎重にならなければならない、
不動産の取引に詳しくはなかった。
だから …
その、者たち、を、見抜けなかった …
これは、ビジネスとして、
たとえ、面白そうな案件でも、
慎重にならなければならなかった、
それほど、
不動産取引には、恐いほど、の、
高額の金が動く …
今日、
この会社は、世の中を、賑わせた。
本社の周りには、もう、
マスコミ関係者や、
やじ馬が集まっている。
「 え? 」
「 コレガ? 社長? … 」
社長の顔は、
何度もニュースやワイドショーで、
映し出されまだ新人の契約社員、
マイとレイは、スマホの中、で、
この会社の社長の顔、を、知った …
それほど、もう、
この事件も、そして、
その、詳細まで、
これほど、何度も、映し出されたら、
この会社に直接は関係のない人でも、
この会社の社長が、この取引で、
自らが動いていたと知る事になった …
この会社は、
「 なりすまし 」たグループに、
土地購入代、金五十億円余りを、
だまし取られた。
その …
敷地は、JR◎◎駅から、徒歩約3分の、
工場跡地で、
都心に残った、かなりまとまった土地と
して、不動産業界の注目を浴びていた処。
だから、それに、元営業マンの
社長は、ジッとしていられなくなり、
ウズウズ、と、して、くる。
それは、以前、ミオンに愚痴った …
―
『 君は、自分がツマラナイ仕事を
しているように思っているようだが、
私だって、今のこの仕事は、
そんなに、楽しいものじゃないぞ、
私も、
営業をバリバリやっていた方が
楽しかったしな』
『 この、トシヨリの面倒をみるのは
そんなに嫌かい?』
「 … だって! これ、
社長に、1対1、で
あの、広 ~ い社長室で、
deskに座ったまま、
穏やかに云われても … 」
―
社長は、
この広い社長室にポツンとしていた時に
は味わえなかった …
ここ、しばらくはなかった、
大きな仕事、の、ワクワク感、で、
暴走し?まだこの業界に詳しくは、
ないのに、慣れない現場に乗り出した。
「 ぜひ、これは、
うちでやりたい 」
実際に、その現地を観に行くと、
その広さに、ワクワク感は、増し、
それに、ここは、
業界でも注目された土地でもあるし …
こうした背景から、
社長は、焦り、
「 プロたち 」に、そこをつかれた …
社長は、密かに、けれど、ドンドン、
強引に話を進め、慎重にはなれずに、
細かいところにまで、注意を払わない。
あまりにもスマートな動きの相手、に、
「なりすまし」を、懸念する事もなく、
形式的に、もっとも、基本的な、
調査会社に対象を調べさせる事はしても、
目の前の相手に、接する時、に、は、
紳士的 ? に、対応し、
それは、
ライバル、の、
他社と、話を進められないように、と、
目の前に、居る、相手に、
もっとも丁重に、
相手の気分を害させないように、
失礼にならないように、と、
気遣い …
たとえば、会話の中で… さらっと …
相手の人物確認に、年齢と干支、の話や、
相手方の所属先での在籍確認に、実際に、
出向きその目で確かめる事もしなかった。
そうして …
これは、
その、グループの、10人が、
起訴される大規模な詐欺事件に発展した。
その者たちは、大胆にも、ずっと、
「なりすまし」、法務局ではその土地の、
所有権の移転登記をしようとしたのだが、
担当職員が不審に思い手続きを差し止め
たため、移転登記は、完了、しなかった。
そして、
警視庁捜査◎課は、有印私文書偽造・同
行使などの疑いで、職業不詳✖✖ 容疑者
(60)らグループの男3人を逮捕したと
発表した。
話を持ち掛けられた、この不動産会社は、
購入代金を男らに払っており、警視庁は
詐欺容疑でも捜査する。
… 冷静な者ならば、
それ、に、気づけた …
他社は、気づけたところもあった。
だから、
この取引に手を出さなかったのに、
この不動産会社は、既に、土地の購入代
金を男らに支払っていたため、その事件
と共に、
ニュースになって、今日、
この会社の本社ビルは何度も、
テレビに …
これに …
こんなオオゴトなのに、
高井は、
慌てる事はなかった。
高井は、
このところ、の、
社長の動きを
ミオンから聞いていたので、
対象になっていた者たちも、
その者たちがどのような者なのかも、
事前に、調べていた。
けれど、社長は、
結果を出すまでは、自分だけで、と、
いつも、なにかと、頻繁に、
社長室を訪れていた、のに、
いつも、すぐ「 下に居る 」のに、
その、
高井には、「 この話 」を、
することが、なかった。
だから、
高井は、そんな社長の動きを、
「 気づかないように 」、と、した。
けれど、
もう、すでに、
高井は、この「 後の事 」も、
ちゃんと、
道を創っている。
高井は、
以前から、この会社の中の派閥、
「銀◎組」を快く
思っていなかったのだが、
今回、
その考えを変えた。
いま、集めた、
支店長たちは、
元、バ◎カーの者がほとんど、で、
社長が、自分が勤めていた古巣の
メガ◎ンクから、ツレテきた者たち、
この会社で一番大きな派閥、
「 銀◎組 」の者たちだった …
その支店長たちはその派閥のTOP
でもある、社長が堕とされれば、
立場が、ない。
それ、だけでもなく …
この支店長たちは、
以前から …
いきなり、ポツンと、
この会社のそれぞれの支店に、
独り、で、置かれ、
たとえ、
支店長になっても、
じつは、各々が「 よそ者 」とされて、
勤務先では、居心地は良くなかった。
だから、
事前に、
そうした事も、
同じ銀◎組の Hippo 課長から
聞いていた高井は、
そんな、不満を持っている
銀◎組の支店長を、
Hippo 課長に、あおらせ …
銀◎組の支店長たちの不満を
大きくしたころに、
高井は、
その支店長たちと同じ銀◎組の
Hippo 課長を間に入れて廻った …
そして、
「 寄り添うよう 」に、
支店長、一人一人と接触し、
説得した …
今回の社長の動きを、
この支店長たちに、
「 匂わせ 」、いずれ、
社長が堕ちる、事、を、
「 想像 」させる …
元バンカーエリートの、
賢い支店長たちは、
それを理解し、
そのうえ、で、
「 放っておかれた 」自分の処へ、
ワザワザ、足を運び、
頭を下げ、
やっと自分を相手にしてくれた、
その、
遠い「 本社から 」やってきた、
高井に
気持、心が動かされ、て、
「 嬉しかった 」
だから、
その、高井の動きを、
自分を、「 外様 」にした、
独りぼっちにさせられた、
この社長には、
誰一人として、
話さなかった。
そうして、
この日までに、ちゃんと、
この支店長たちを、高井は丸ごと、
自分のモノにした。
ちゃんと、
「 事 」が表に出る、
少し、前に …
銀◎組の支店長たちは、
安堵する。
社長が勝手にしたことで、
同じ派閥だからと、
巻き込まれたくはない。
それに …
その、派閥に属したまま、
「 そのあと 」に、
ここに残されても、
ますます、
居心地が悪くなるだろうから …
だから、
新参者の支店長たちは、
その場で、両腕を拡げ、
高井を受け入れた。
けれども …
高井は、
ただ、
この支店長たちに、
手を差し出したわけではない。
不動産会社の者として、銀◎との関係は、
これからもずっと、
スムーズでなければならない事も
承知している。だから、
この「OBたち 」は高井にとっても、
強い味方になる者たちだった。
そして、
高井は、サラッと、
「 銀◎組 」以外の者も、
まとめた…
ここに集まった「銀◎組」以外の支店長
たちは、新卒で入社してから、ずっとこ
の会社で頑張ってきた者たちで、
高井と同様に、当然、
「 銀◎組 」を快くは思っていなかった
者たち、だが、
今回、
この派閥は最大派閥ではなくなる。
だから、この会社で、
実権を持つことはなくなる、
ならば、
そんなに、蟠りを持つこともなく、
その支店長たちを見る事ができる。
それに自分たちは、少数、であるから、
たとえ、纏まっても、弱く ...
もう、すでに、
ここまで、高井にやられたら、
前に出た高井を、下げる、のは、
よほどの事ができない限り、は …
だったら、
もともと、
高井は、「 銀◎組 」ではないし、
「 自分たちと同じ 」に、
ずっとこの会社で頑張ってきた者、
そして、
この最大派閥を弱らせた、
自分たちではできなかった、
自分たちのために動いた、者、
そう …
高井寄りにするのは、
難しくはない …
「 今回は 」、もう、一丸となって、
支店長たちは、この日を迎えた …
それとは反対に、
この会社の、
重役たちは、
事が起きた後、社長と同じ様に、
ニュースでこれが詐欺事件だと知った、
だから …
いまさら、パニック、に、なった。
高井は、
支店長たちに会わせる前に、
その、重役たちを小会議室に集めて、
説得をする。
すでに、
支店長たちは、自分に従っている事、
今回、騙されたのは、この会社だけで、
そんな、程度の、会社にした、
まるで、
ゲームを楽しんでいたかのような、
社長は、本日から自宅待機、
この会社にはもう、入れることはなく、
独りで、会社から、去る事、に …
そして会社として、は、
この社長にシッカリと責任を取らせる。
この日、事件の話と、
高井からの話を突然に聴いた
重役たち、は、唖然とした。
社長が自分の派閥を大きくするために、
次から次へと呼び寄せていた銀◎組の
支店長たちも含め、
高井の思惑通り、に、ワザワザ、
本日集められた面々は、
たとえ、ここ、
本社勤務でなくても、
目の前に揃えると、
勢いは凄まじい。
それに、
今回の、事、を、
全く気づけなかったこの重役たちには、
今後の、事、も、
「 いきなり 」では …
実務に経験のない自分たちでは、
解決できる見通し、も、ない。
そうなれば …
それができる、
高井の云うことを …
キ・ク・シ・カ、ない。
こんなに?あっさり?と …
なぜここまで? …
社長は、
自分のために動いてくれた者のことを、
考えなさすぎた、の、かもしれない …
では …
高井は、
高井は、一緒に、
自分以外の者も持ち上げる …
この日、
集めた者たちを ...
そして、その者たち、だけではなく …
今日、高井の横には、
常に、Hippo 課長が、ベッタリとつき、
秘書として、動いていた。
Hippo 課長だって、
元、エリートのメガ◎ンク出身。
社長が詳しくはないからと、
社長のために開発部に置かれていた
のだが、
そこでは、
Hippo 課長自身、畑違いでなかなか
実力は出せずにいた、だけで、まだ、
30代で、社長が目をかけて、わざわざ、
引き抜いてきた者だから、
社長は「 使い方 」を間違えたが、
その気になれば、
この一大事にも、
チャンと、役、に、立つ。
高井が、この日までに、
静かに動いていた、ときから、
支店長たちを、纏める事も、
それに、
必要になる資料作りや、
高井と支店長たちとの、
「 約束 」の、覚書の書類も、
完璧だったし、
今日の、
マスコミなど、各方面への対応も、
Hippo 課長には、
十分に、
準備ができた。
だから …
この「 事 」で、
いまから、本社の「 広報 」でも、
修羅場になるはず、だが …
Hippo 課長はこれも静かに動き、
事前に、広報に居る、
( 高井の元妻 )亜弥に、
事の説明と、
対応の具体策も、
示しておいたので、
どうにか、その中で、も、
たった、一人だけ、
この、亜弥だけ、は、
ちゃんと、できる …
広報では、
当日まで、
把握できなかった、事、も、
亜弥は、事前に準備できたのだから、
その「 できる亜弥 」を中心にして、
広報は、今日、その対応に、
困ることなく、動くことはでき、
業務上、には、
パニックにはならずにすむ。
この、「事」、
亜弥には、直接、
高井から話はなかったが、
Hippo 課長は、
「高井本部長は、
貴女を守ったんですよ…」
と、最後に、亜弥へ、ちゃんと話す。
亜弥は、プライベートでは、自ら、
結婚を終わらせたのだが、
その亜弥に、高井は、手を差し伸べた。
( 少しは亜弥に対してその原因を
創った、自分の罪滅ぼしと?
どうか、判らないが...)
高井は、
亜弥に、今回も、華を持たせる。
亜弥は、
この件で、確かに、また、
( 前GMを告発した前回の時のように )
亜弥だけが( 解っているから )
的確に動けるので、
再び、
この会社のために、
跳び抜けて
力を出すことができ、
こんな窮地に、も、独り、
成果を出せた。
本社に入ってから、
これで2度目 …
着実に亜弥は、
広報の中で力をつける。
... フフッ、あの人 … ったら …
けれど、も、
これも、
亜弥のため、
だけ、ではなく …
この件での、
社外に向けた対応は、
高井の考えを伝えた
亜弥に任せられる、ので、
高井は、
社内の者に、だけ、
ブレずに、
焦点を合わせられる、
事になる …
そして …
今回、
Hippo 課長は、
大活躍なのだが、
ミオンを動かすときから、
ずっと、協力的だった Hippo 課長を、
ちゃんと高井は、持ち上げる、
Hippo 課長は、すっかり環境が変わり、
高井から
「 必要とされ 」たことでムクワレタ。
今日は、より、美味しく、
カップ麺が食べられる …
… ズズ ❣ ズズz…
「 宜しければ、
いかがですか?」
その横では … 高井も …
「 ああ … 」
… ずずっ !ずるるっ、づ …
それに、それ、
だけでもない …
まだ、
代わる者がいる …
高井の方へは振り向かなかった、
新人のミオンにも、いつも、
冷たい圧を、
かんじさせていた
先輩秘書さんも、社長の交代で、
社長室 floor から、出る事になる …
いままで、「 ポツン 」と、あった、
社長室前の受付カウンター、の、
ミオンの椅子、は、片づけられた。
そこに、は、いま、
こんな事態でも …
そこで、わざわざ、
自己主張するように、
それに、
まるで、
こんな「 事 」は、
この会社にとっては、
「 タイシタコトデモナイ 」
かのように …
誰も居なくなった、
この、受付カウンターには、
神々しい、大輪のカサブランカと、
愛らしい、ピンクデンファレを、
中心にアレンジされた花が、
いつもよりも、豪勢に、
このカウンター、イッパイに飾られた。
その花たちは今日その前を通り過ぎる者
たちに、この会社の、堂々とした様を、
魅せつける。
その花、白いカサブランカと
ピンクデンファレの、花言葉は …
『 高貴 』『 威厳 』『 雄大な愛 』
『 お似合いの2人 』
『 魅惑 』『 有能 』
高井は、
茉由と離れたまま、ミオンと? …
ミオンは、
先輩秘書さんに代わり、元上司、
Hippo 課長とともに、こんどこそ、
「 社長秘書 」になる、
「 おう、久しぶり!
カップ麺あるぞ、
一緒に食うか?」
「 いいえ、
結構です!」
「 … そうか?
新商品もある …
けど … 」
「 課長?まだ、
15時ですよ! 」
… さっき、昼、
食ったばかりだろ …
… ズズズzu …
「 ん? … 」
Hippo 課長は、
ミオンにトボケた顔を見せた。
当初は、ミオンに何も説明もなく、
ミオンをココへ、ポツンと、この、
本社の社長室 floorへ異動で入れたのは、
Hippo 課長なのに?
この2人、相性は、
良いのかは分からないが、
2人は、
これからも忙しく、
きっと、もっと、もっと、
面白い仕事をしていく …
そして、その、
次期、社長は …
この会社は、
外から入れた者を社長にして
失敗したのだから、
次は、それはない …
現、重役たちは、
それを許した者たちで、
こんな窮地に、
名乗りを上げる者は、いない。
ならば、
取締役会の決議も …
あとは、
賢い株主たちから意見が出なければ …
その、
一番大きな存在は、メインバンクの …
そこにもちゃんと高井は …
だから、この会社の
President & CEOは …
… ガタン!…
高井は、本社、最上階、の、
大会議室、で、御歴々の前に立ち、
胸を張る、
『 皆さん!お待たせしました、
本日より … 』
―
… そんな本社では大事の日 …
ここに、は、
まだ、この事件も、本社での出来事も、
なにも、知らない者たちが …
仕事休み日で、
佐藤、と、家族、と、一緒に、
「 いちご狩り 」に来ていた茉由は …
まだ、それを、
終わりにする時間でもないのに、
ビニールハウスから、独り、出ると、
ベンチに座り、
佐藤に甘え、ハシャギながら
苺を頬張る、子供たちを、眺めて…
ボォ~ッとする。
… どうして?…
ココ?…
茉由も、
テニスコートで首を傾げた、
マリンと同じ言葉を呟いた …
ココだけではないはずなのに?
ココは、三浦半島。で、
小高い山の上にある観光農園。
高井と茉由が、
2人だけで訪れた処。
佐藤は、
茉由が出たのに気づくと、
子供たちと離れ、
右隣へ、
ピッタリとくっ付き、腰かける。
… ビク!…
「どうした?茉由?
楽しく、なかった、か?」
佐藤は、とぼけて、
キョトン貌を茉由に魅せた。
「ううん … 別に …」
困った茉由も、とぼけて、みた。
「そうか …
好きだろ、苺、残念だな …
あ? ココか?…『 2回、め!』
じゃなかった、ら、か?」
… え? …
『 ドクドク ... 』
「 なに?」
茉由は、
右側を視る …
佐藤は、
スマシタ顔をしていた …
「 おまえ …
解りやすいな …」
… うっ …
茉由は、目をそらすが …
「 フッ … ま、
イイケド … 」
佐藤は、ゆっくり、と、
「 なぁ … 茉由?…
おまえ、GMとは …
… どうするんだ …」
… やっぱ、り …
… それ謂うために、今日 …
… GMと …って…
… なにを?…
… でも、訊くの恐い …
茉由は、頭の中が、もう、
グジャグジャなのに …
「 この話だと、おまえ、
また、黙るのか … 」
「 ぁ …」
いまも、スグ横に居る、
佐藤は茉由にはオモクテ …
風も心地よい外なのに、
フツウに、できないし、
… 私、上手く、イエナイ...
「 こんなやり方?
子供たち …
巻き込んで?
… それって!… 」
茉由は、
右をミナイ。
それは、
まだ静かなまま、
でも、
急に、カワル、
コンナコトまでする、
佐藤が恐くて、
それでも、
「 翔太って …
私のナニ? 」
「 ふっ … 」
佐藤は、ワラッタ。
そして、
「 ん?『 ナニ? 』か、
あぁ、でも … 」
涼しい顔をして …
「 … 俺は … いま …
マリンと …
つきあってる … 」
サラッと、呟いた …
「 え ? マリンさん ⁉ と ... 」
… どうして?
解らないよ、翔太 …
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