純夏の章-8

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純夏の章-8

結局、閉店ギリギリまでお客がひっきりなしで 残業になってしまった。 「あ〜疲れたあ…」 思わず声が出てしまう。 「純夏、この後ご飯行かない?近藤さんと 西野さんも来るって」 「うーん…今日はやめとく。ごめん、また誘って」 「了解。お疲れ〜」 ヒラヒラと手を振る萌子を残して店を出る。 さすがに今日は疲れた…。 家に戻ってゆっくりお風呂に入りたい。 母に「まっすぐ帰る〜」とLINEして、 拓磨からLINEが入っているのに気がついた。 ん…?週末のドライブのことかな?? 『ごめん、純夏、土曜日仕事になった!』 ええ〜…すっごく楽しみにしてたのに。 純夏は口を尖らせたが、 『了解。残念だけど仕方ないね』とLINEを返した。 『撮影に同行しなきゃならなくなってさ… 今度埋め合わせさせて』 『了解。仕事頑張ってね』 拓磨から送られてきた、頑張りますのスタンプを 見ながら、純夏はふと思った。 珍しいな…デスクワーク中心の仕事が主な 拓磨が撮影同行だなんて。 撮影…かあ…。ホントに留理と仕事してたりして。 そうだったら、ものすごい偶然だな。 …この時の純夏は、呑気にそんなことを考えていた。
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