いつわり姫のなみだ

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 四日目の朝。  病院に行くと告げ教会を抜け出したソフィア姫は約束の小川のほとりでシャーロットを待ちました。  ところが陽が高く昇ってもシャーロットは森に現れることはありません。 「一体、何をしているのよ」  腹を立てたソフィア姫は城へと続く洞窟へと出向き呆然としました。 「どういうこと?! 一体誰が!」  洞窟の入り口はレンガで固められ虫が入る隙さえありませんでした。  シャーロットもこのせいで来られなかったのだと知ったソフィア姫は遠回りし町中を走り抜けて城へと急ぎました。  ようやくたどり着いたのは城の門前。  門を護る衛兵が槍を携え、シスター姿のソフィア姫をじっと見据えています。 「これは命令です、今すぐ門を開けなさい」  衛兵は静かに、けれど威圧的な声でソフィア姫に返答しました。 「私に命令できるのは、この城の姫だけだ。お前ではない」 「私はソフィアよ、この城の姫よ! 今すぐに門を開けなさい、私に無礼を働いたお前は解雇します。いいえ、死刑にしましょう」  門の前で衛兵と言い合うソフィア姫の声は中にいる近衛兵たちにも届きました。 「姫の名を語るとは、なんという不届き者であろうか。この者をひっ捕らえよ! 急ぎ姫に知らせ、ご命令を仰ごう」 「縄を解きなさい、この阿呆どもよ! 君主の顔を見忘れたのか? 全員ただではおかぬ、覚えておきなさい」  近衛兵に手を縛られた姫は怒りに震え、薄汚い言葉で大声でわめき散らかしました。
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