1人が本棚に入れています
本棚に追加
「人を思いやらない自己主張は傍迷惑だよ。『私に悪気はなかった』で許されると思っているなら大間違いだ。それとも、あなたは私に『これ以上関わって来るな』と、言わせたいの?」
「だったら、だったら、どうすればいいの!?」
彼女は突然キレたように弾けた。
「どうしたら、踏み込ませてくれるわけ!?」
は?
「私はその他大勢なんかじゃないっ!!!」
は?
「私、美沙のこと好きだよ」
美沙――私の名前で間違いないが、下の名前で呼ばれることは実に久しかった。
ごめんなさい。
こんな展開は流石に予想していなかった。
それに「私もだよ」なんて、青春的な台詞は私の口からは出そうにない。
そもそも思ってもいない。
更に、人のことを好きだなんて、男女間の間でしか私の辞書には無かった。
最初のコメントを投稿しよう!