第一話 片目を失ってしまう

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第一話 片目を失ってしまう

僕の名前は曹馬、一見普通の大学生だ。だが何を隠そうヤクザの息子だ。それに僕には片目がない、これについては後々わかるだろう。母親は、父に愛想を尽かし僕が高校二年生の時に出て行った。この物語はそんな僕が恋に落ち色んな困難に立ち向かい色んな人間関係を築いていく青年の物語である。 曹馬にはどうしても思い出したくない過去がある。それは高校二年生時の時の家でのできことである。曹馬いつも通り高校から家に帰り自分の部屋でYouTubeをだらだら見ていると一階のリビングから怒鳴り声が聞こえた。 あーまたいつものように父親が母親に暴力をふるっているのだとあんまり気にしていなかった。 しかし、この日はなかなか叫び声がおさまらない、少しおかしいと思いリビングに降りてみた。すると父親が母親に向かって皿やグラスを投げていた。 その時の母親の表情は今でも夢に出てくるくらいすごく哀しい目をしていた。曹馬は母親をかばうように父親の前に立ちはだかった。 しかしその時の父親はだいぶお酒を飲んでいたのだろう、自分の息子だと気づかず皿の破片を投げつけたそれが運悪く息子の右目に直撃し、曹馬が気絶するまで1秒もかからなかった。 これが曹馬が母親を両目で見た最後でもあった。 次回 曹馬の運命の人
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