オオカミは1人だけ

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「んーーーー。うあっ、と、トモっ、トモっ!」  トモは容赦なく僕の服を全部剥ぎ取って、上半身に舌を這わせていた。舌が胸に到達した時には声を上げずにはいられなかった。 「分かる? ほら。可愛いピンク色だった乳首が真っ赤になって……。先も尖ってきてる。」  そう言いながら僕の胸の尖を円を描くように指で撫で回し、唇にキスをしてきた。  「んふっ、トモ、トモ……。」  今までに感じた事のない官能的な刺激で僕の分身ははち切れそうだった。僕の分身からは、後から後から蜜が流れ出ていた。 「カズ、全部俺が貰ってもいい? ここも、そしてここも……。」  トモの卑猥な手が溢れ出る僕の蜜を塗り広げるように、僕の分身を扱き始めた。そして、その後ろの窪みへ。 『ぼ、僕はリョウと同じように?』  目の前に現れるいつか見た光景。ユウに責められながら真っ赤な顔をしていたリョウ……。そして振り返った途端にそこにいたトモ。トモが背後にいたその瞬間の映像が目の前に現れた途端に、トモの手の中で僕の分身が弾けていた。 「あっ……! はぁっ、はぁっ」  頭の中が真っ白だ。恥ずかしい……顔が熱くなって赤くなったのが分かる。でも、トモの手は止まることが無かった。僕が出した白い物も掬い取り、また分身に塗りつけていく。 「トモ、トモォ……。」  まだまだ身体の中心からゾクゾクするものが迫り上がってきて、僕の頭はどうにかなりそうだった。 「何?」  僕の声を聞いたトモが体を伸ばして覆い被さってきた。思わずトモの首に腕を回して縋り付く。するとまた、両手で顔を包み込まれた。いつも自分で嗅いでいた自身の精液の香りが漂ってくる。 「僕が……僕はリョウのようになるの?」 「そう。気持ちが良くなる。絶対にだ。」 「トモも気持ち良くなる?」  僕の言葉を聞いた途端に、トモのキスの嵐が降ってきた。暫くしてトモが顔を離して僕の目を見てきた。あの視線、いつもトモと小池から受けていたあの視線が、僕の目から身体に巻き付いていって離れられなくなる。 「当たり前だろ? もう既に気持ちいい。カズがこの腕の中にいるんだ。そして俺の侵入を受け入れてくれようとしている。俺のモノが例え中に入らなくても、これだけでも今、俺は気持ちがいい。」  男どうしの愛し合い方なんてほとんど無知に等しかったけれど、トモからの愛情をひしひしと感じる。一緒に気持ち良くなれるなら、それなら僕にも迷いはない。僕はトモの頭を引き寄せて自分からキスをした。 「じゃあ、じゃあトモが全部教えて。僕は初心者なんだ。分かるでしょ?」    僕の言葉を聞いた途端にトモが身を起こし、僕をジッと見つめたまま自分のジーンズに手をかけ脱ぎ始めた。僕は期待なのか不安なのか、またはトモからの視線からなのかは分からなかったけど、ますます全身に震えが走るのを感じていた。  
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