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その「3」
https://estar.jp/novels/25784477/viewer?page=6
「生まれ変わったのよ私たち!」
「エクスタシーだ!」
とろけるような彼の声が耳元で響く。
しかし、と思う。これがずっと続くのだろうかと。もしも心の中にお互いに対する疑念がほんのちょっとでも生まれたとしたら……
体はひとつでも心はこうしてふたつ。ひとつに結ばれたのだからまごうことなくお互いを愛している。愛しているけれど、どちらかが嘘を吐くようになったら……それが保身のためなら許されない。だけど思いやりのものであっても、ウソは嘘。それはやがてお互いを傷つけてゆく。
もしもどちらかが離れたいと思ったら、どうすればいい。離れられないじゃないの。
ううん。こんなことを思う前に、わたしはもっと貴方を知りたい。もっともっと。けれど、知れば知るほど遠ざかることもある。
知れば知るほどわからなくなることがあるって……
わたしはそれを知っている気がする。
仁科佐和子さんへ続きます。
https://estar.jp/novels/25785292/viewer?page=1
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