いつか君に伝えたい

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「明日はいつきちゃんと買い物?」 「そ。一緒に水着を見てくる予定」「あれ、でもいつきちゃん、水着は颯太と見に行くって言ってなかった?」 「そうなんだけどね、この間買いに行ったら、スクール水着みたいな超絶地味なの着せられそうになって、ブチ切れたのよ」 「あー……」  いつきが絡むと、とことん過保護になる颯太のことだ。想像がつきすぎて、要も苦笑いが隠せない。   「要くんは、まさか私にスクール水着を着ろだなんていわないわよね?」 「え!? ああ、もちろん」    一花の体形にスクール水着……。それはそれでかなりのエロスを感じるのだが、ここは黙っていたほうがいいだろう。  そわそわと目をそらす要を横目に、一花はいたずらっぽく微笑んだ。 「それじゃ、今年はビキニでも買っちゃおっかなー」 「ええ!?」 「ダメ?」 「ダメ……じゃない……けど、海ではちゃんとパーカーきてね」 「りょーかーい」  台所からいい匂いが漂ってきた。 「おっと、そろそろ出来上がりかな?」 「じゃあ私、食器だすね」  出来上がった肉じゃがを皿に盛る。ちょっと煮崩れてしまったが、仕上がりは上々だ。  炊き立てのごはんと、ついでに作ったお味噌汁で今日のお昼ご飯はできあがあり。
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