いつか君に伝えたい

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「いただきまーす!」  はふはふと一花がおいもを頬張る姿を要が固唾をのんで見守る。 「うん、美味しい!!」 「ホント!? やったね!!」 「甘さもちょうどいいかんじで、すごく美味しい! けど……なんだかちょっと悔しいわ」 「え、なんで?」  要はもぐもぐと口を動かしながら、口を尖らせる一花を見た。 「だって、肉じゃがなら私も教えられたのに。どうせなら要くんと一緒に作りたかった……って、どうかしたの要くん」  箸を握りしめたまま胸を押さえてうずくまる要に、一花はギョッとしたような目を向ける。 「いや……だって……最近の一花ちゃん、可愛すぎて俺の心臓がもたない……」  「馬鹿なこと言わないでよ」  照れ隠しなのか、不貞腐れたような顔をして一花が味噌汁を啜っている。  最近一花は、自分の気持ちを素直に口にしてくれるようになった。まっすぐに自分に好意を向けてくれるのは、要にとって何よりうれしい変化でもある。  今なら――そう、今なら。 「あのね、一花ちゃん。ちょっと聞いて欲しいんだ」  ずっと、ずっと言いたくて、でも一花の重荷になるのではと、言えないでいた本当の気持ち。
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