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以上が俺がBさんというまぁ知り合いの知り合いを紹介してもらった感じの人に話してもらったことだ。何でも怖いネタを集めてるって言いふらしてそれなりに本格的に活動してれば、案外順調に集まってくるってもんなんだよ。んで何か起きるらしい場所があるって言うなら調べるのは俺の性だから、勝手にB(とAの)同級生に聞き込みした。
Aは確かに中学校をやめて家族で引っ越していった。いまどこにいるかはこのメールしてる時点じゃまだ俺も知らない(これはどうでもいいんだ)。でもそれは父親の会社だかの都合で悪い噂はなかった……いや、話が全部嘘っぱちで俺が掴まされてたわけじゃない。実は家ではおかしくなってる女子生徒がいるって噂はしっかりあった。知ってる奴もかなり少ないし話半分どころか3%くらいに思われてたらしいけどな。
その女子生徒がBだった。Aから聞いたってヤツが多かった。
Bも地元は少し離れているらしいがBが両親と暮らしている一軒家は発見できたよ。押し掛けてありとあらゆる全て問い詰めてやろうかと思ったけど、道を聞いていたらふたりにひとりくらいで「あそこはやめておいた方がいいよ」「隠れて悪いことしてんじゃないの」「あんた知り合いなら代わりに調べてきてくれ」とかなんとか言われちゃってさ。
結論から先に言った方がいいか、教訓ってやつだぞ。地縛霊はわかるだろ、心霊スポットとか呪われた建物やら、幽霊談ってのは場所に強く関わる。そんな恐怖の対象ってさ、過去に何かあったとか隔絶された危険な場所とか、人間に対して自分の身に害があるかもしれないという恐怖や不快感を想起させる場所だ。
心霊スポットって自分にはこの先何があるのか何が起きるのか知らないけどそれを引き起こす本人は存在する場所、悪意ある……悪霊か、悪霊のテリトリーと考えたらそいつの巣って見方もできると思うんだよ。
知らない土地は誰だって迷う。どんな怪我のモトがあるかわかったもんじゃない。人間の家だって同じだろう。ひとつ違うのはさっき言った通り害に意思があることだがな。世界中他人の家で酷い目に遭うエピソードが転がっている。場所としての未知の領域、人の心のラインを越える。文脈を伴う地に踏み込むことって本当はとってもリスクあることってわけだ。『無関係』のボーダーを越えちゃうから。
話が逸れたな、まだ当の話については全然明らかにされてないじゃないかってお前は思ってるだろうけど、俺はちゃんとBの家まで行ってやったんだよ。
でも、深夜に見に行ったその家はな、随分大勢で楽しそうにしてたからお邪魔するわけにはいかないだろ? わざわざ俺に話をふっかけてきたのには意味があるかも知れないと考えたら〜〜
で、お前の出番というわけだ。どうせ暇なんだろ?
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