歓迎します。

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「それでは皆さんお手元の資料をご覧下さい。新入生歓迎会の企画内容ですが、生徒会としましては例年通り今年も鬼ごっこにしようと考えています。ここで意見のある方はいらっしゃいますか?」 「「…………………」」 「…いないようですので、次の話に移ります。まず…」 生徒会側が出してきた案はどれも完璧で言うことなしだ。みんなもそう感じているからか、反論する者はいない。 (あずさ)がそのまま淡々とルール設定を説明している中、さっき倒れていた親衛隊と思われる学級委員達は目に焼き付けんとばかりに生徒会メンバーを凝視していた。 そして、一通り説明した後、梓は呆れたように原稿を閉じてため息をついた。 「――と、以上の通りが生徒会としての意見です、が…会長からの個人的な意見として何やら別にあるようですので、そこを皆さんでお話頂けたらなと思います…。」 ああ、多分またろくでもないことを考えているんだろうな、会長サマは…。 梓の様子から、恐らく梓はとめたんだろうなというのがすぐわかった。すると会長は立ち上がって学級委員(オレたち)に企むような笑を浮かべて問いかけてきた。 「今まで梓が話していた事は全部例年通り新入生歓迎会で俺達が毎年やってきたものと全くおなじなわけだが…それだと2、3年生はつまらないよな?」 その会長からの問いに答えるように「たしかに。」「さすが会長!」とボソボソと話し合う声が聞こえる。 「折角この学園には"ランキング"っつーもんがあるんだ。」 会長はそう言うと、俺の方を見た。バチりと目が合うと共に再び嫌な予感がする。 ちょっとちょっと…何する気なんですかあんたは…。 「今年は追加ルールを設けるぞ。」
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