後悔

4/12
199人が本棚に入れています
本棚に追加
/219ページ
俺が連絡を入れたのは先日乱交パーティーを持ちかけてきた隣の高校に通う男だった。 『この間の件なんだけど』 その1文だけ送るとすぐに電話がかかってくる。 教室から出てその電話に出る。 「待ってたよのぶー♪やる気になってくれたのな!」 電話に出るとハイテンションな男の声が耳に響き不快感をもたらす。 「そのことなんだけ、ひとつ提案でさ……」 俺は提案をその男に話しながら心臓がドクドクと激しく脈打ち電話を持つ手が少し震えた。 俺の考えていたせいじの涙を見るための作戦は この男とその友人達にせいじを輪させることだった。 俺がいくら抱いても警戒心の強いせいじはもうおそらく泣かない。 それなら手っ取り早く泣かせるにはこれが最適な案だと考えた。 さすがに俺にされてるような事を他の奴らにされたら、せいじの感情は高ぶるに違いない。 怒りにせよ涙にせよせいじの感情を揺さぶることには変わりないなら得るものがあるはずだ。 でも、俺はその案を話し終わった時、言い様のない不安と後悔に襲われた。 これで良かったのか。 しかし打ち明けた男の反応は、恐ろしく乗り気で後に引けなかった。 「めっちゃ面白いじゃん!まあ、女より気持ちいいらしいからなー1回経験してみたかったわ!ちなみに写真ないの?ゴツイのなら僕ちん無理だようー?とりあえず変わり種って事でそーゆうの大丈夫な奴らに声かけとくわ」 俺は必死で自分に言い訳をした。 思い通りにならないせいじが悪い。 本当のことを話さないせいじが悪い。 のこのこと俺の前に再び現れたせいじが悪い。 急に泣いて俺を揺さぶるせいじが悪い。 全部せいじの撒いた種だ。 俺はそのまま電話を切ると不安を怒りで上書きすることで精神を安定させて教室へ戻った。
/219ページ

最初のコメントを投稿しよう!