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「それで聞いた話なんだけど、三橋主任、会社近くで同期の仲良さそうな男性と一緒に飲んでたんだって」
あの年代は同期の結びつきがないと言われているけれど、親しい相手がいても不思議ではない。
やっぱり一緒に入社したという連帯感はあると思う。
「その人、三橋主任を慰めてたそうなんだ。頑張れば挽回できるって。
懲戒処分二回目だから、あの人にしても結構こたえたんじゃないか」
恭貴から聞いた話だと、懲戒処分自体がほとんどないらしい。
だから、瑛都は珍しい社員であるわけだ。
さすがに、自分の置かれた立場は分かるはずだ。
「言われた三橋主任、素直に頷いたらしいけど、その後、相手に言ったんだって。
崎本部長以上になって見返してやるって。真剣に仕事すれば、絶対負けないって断言したらしいから、相当自信があるんじゃないか、自分に。
そしたら、笹田も自分に振り向くようになるとも言ったらしいぞ」
「……」
円佳は複雑な表情になった。周りのみんなも同じような表情で、瑛都の執念に呆れているのが分かる。
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