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恭貴の運転で円佳の実家に向かった。
到着してチャイムを鳴らす。
合鍵を持っているけれど今回は使えない。鳴らすと、母親がすぐに出てきた。
父親と兄はリビングで待っているようだ。
「待ってたわ」
娘に簡単に声を掛けると母親は、恭貴と彼の両親に向いて頭を下げた。
「ようこそ、いらっしゃいました。円佳の母です。
夫と息子は中で待ってますから、どうぞお入りください」
リビングにいた父親と兄は恭貴たちを見ると緊張したようで、いつもと違って少し堅い声で迎えてきた。
「お待ちしておりました。どうぞ、お座りください」
普段から温厚な父親だけれど、今日はさらに礼儀正しい。
恭貴は両親を先に座らせてから円佳と並んで、父親の向かいに腰を下ろした。
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