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母親が全員分の緑茶をテーブルに置くと、恭貴は一つ息をついて、円佳の家族に声を掛けた。
「円佳さんと二人で資金を貯めて、来年か再来年の始めには結婚と考えております。
交際して一年経ってませんから、早いとお思いかもしれませんが、円佳さんを知れば知るほど、人生を共にしたいと強く感じるようになりました。
どうか、お認めください」
横のソファに座っている彼の両親が、恭貴と一緒に頭を下げた。もちろん、円佳も。
「顔をお上げください」
その声に円佳たちが顔を上げると、両親が頷き合っていた。
「まだまだ頼りない娘ですけど、こちらこそ、円佳をお願いいたします」
そして、円佳に声を掛けてきた。
「恭貴くんを助けて、笑顔のある家庭を作るんだぞ」
父親の言葉に、円佳は決意するように返した。
「大丈夫。恭貴さんがリラックスできるように頑張るから」
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