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蓮見潤だった。
「あの……蓮見さんはどうして?」
このマンションは、霧山商事に勤める人間が入るレベルではない。不思議だった。
恭貴も同じようで、黙って彼の言葉を待っている。
「ああ……ここ、遠縁が借りてるんです。そこを又借りです」
意外だった。
確かにセレブの住むようなマンションではないけれど、それなりのレベル。又貸しが可能とは思わなかった。
「失礼だが、このマンション、又貸しは禁止のはずだが」
伏せて引っ越したと思ったのだろう。恭貴の声が少し厳しい。聞く潤が苦笑した。
「そうでしたね。特例だと言われてました。
すいませんが、他の住民には内密に願います」
特例……彼は想像よりも高い立場の人間なのだろうか……円佳が見つめると、潤は困った表情になった。
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