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でも、恭貴は冷たい声で、彼女の言葉を切って捨てた。
「いや、必要ない。君の自己弁護を聞くほど私は暇ではない。
私は通告をしているのであって、君と面談してるわけではないから、これ以上の会話は時間の無駄だ。
言いたいことがあるなら、人事部で話すといい」
泣きそうな先輩を完全に放置して、彼は別の社員へ声を掛けていた。
人事異動の件ではないようで、書類を見ながら会話を交わしている。
恭貴の切り替えの早さに、円佳は少しショックを受けた。
先輩は涙目で恭貴の後ろ姿を睨みつけると、嫌そうに人事部へと向かっていった。
柚希が先輩を視線で追って、完全に見えなくなると少し意地悪そうに笑った。
「だから、真面目に仕事してほしいって言ってたのに。
自業自得だね」
仕方ないとは円佳も思ったけれど、さすがに言葉にはできなかった。
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