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夕食が終わると、花野は義隆に視線で合図をした。
寝る前にいろいろな会話をするのは、新堂夫妻の習慣だ。ほとんどが仕事のことだが、子供たちのことも当然話す。
三人の子供がいて、長女は中学生。進路を始めとする子供たちの将来を、親として考える時は多い。
それも親の楽しみの一つだが、仕事に関しては、そう言っていられないことが増えてきた。
夫婦で視線の合図をする時は、仕事で気になることを話したい時。
分かっている義隆は、花野以外には気づかれない程度に小さく頷いた。
中学生になって、勉強に忙しい結愛が自室に入る頃、長男の望夢と次女の美悠を寝かせる。
下の二人の子供は、まだ夫婦の寝室で休むから、両親のどちらかが寝かせる時、もう一人が家事をする。
キャリアの二人だから、家事もほぼ半分ずつ担っている。
今日は義隆が寝かせに行ったので、花野は残った家事を始めた。
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