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そうなると、早く情報の詳細を知りたい。
都合がいいことに、デザイン課は現在、急ぎの仕事がない。急用ができたと言えば早退は可能だろう。
「すぐで大丈夫なのか?」
デザイン課が、社内でも重要な部署と知る彰良が心配そうだ。
「うん、大丈夫。そんなに忙しい時期じゃないから。サブチーフに頼めば早退しても問題ないんだ」
「そっか。それじゃ、一緒に出るか」
頷きかけた大翔は、あることに気づいて彰良に頼んでいた。
「あ、彼女を先に早退させる。
その後病院に行くから、それでいい?」
和香も、その情報は間違いなく聞いているだろう。
業務中だから、決して表情には出さないと思うけど……だから余計に心配になる。無理にでも早退させる必要があると大翔は思った。
「そうだな。部長、派閥でも目立ってたからな。巻き込まれてないといいんだけど……」
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