3話

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優しいな。 これだから黄龍は居心地が良すぎる。 「やってみる」 「そうか、頑張れよ」 話終わる頃には二人とも昼食を食べ終え寛いでいた。 いつまでも周りに甘えているわけにもいかないし、私ひとりの力で何でもできるようになりたい。 「午後はどうするんだ」 「サボる」 あまり前のように言う私を見て匡さんは笑っていた。 「もう行く」 「また来い」 「うん、バイバイ」 来た道を戻り再び図書室に行く・・・つもりだったけど教室に向かった。 用があるから。 教室のドアを開ければ授業が始まっていたために、全員がこちらを向く。 そんなことは気にせずに進む。 「赤木。ついてきて」 「はいっス」 周りを無視して教室を出た。 図書室に向かった。 「遅かったね」 「うん」 「伊吹さん、ちわっス」 伊吹を見るなり元気な挨拶をする。 ここ図書室なのに。 図書室は静かにするのが基本、でしょ? 「千月、何で連れてきたの」 二人でいたかったのに、と小声で言う姿は少し可愛く見える。
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