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10.無力
この世で絶対と言えることは少ないが、一つだけ確実に言えることがある。それは、人は絶対に死ぬということだ。今までこの世に生まれてきた人間は、例外なく死んだ。どんなに想像力がたくましい人間も、決断できる人間も、圧倒的実力を付けた人間も、誰もが死んだ。死を前に、人は無力なのだ。
こんなことを言うと頑張っても仕方がないとか言って無気力になる人もいるかもしれないが、死に対して無力だからこそ、精一杯生きなければならない。死ぬ直前に、あれをやっとけば良かった、と後悔する人生ほど、悲しいものはない。やりたかったことを全てやり切って、一生を遂げることができれば、それは良い人生だったと言えるだろう。
しかし、人生はなかなか上手くいかない。やりたかったことをほとんどやれない、不自由な境遇の人もいるだろう。やりたいことができないと悩んでいるなら、妄想すれば良い。妄想の世界では、どんなことだってできる。自分がやりたいことを全てやり切ることが可能だ。あなたも来るべき死に備えて妄想を繰り返し、素晴らしい人生だったと言えるようにしよう。
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