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和也は美里としばらく距離を置くことにした。
元々、同じフロアで働く顔見知りから始まった関係。結婚してることも知っていて、それでいて分かっていて付き合ってたはず。なのに、口うるさくされてはかなわない。
不意にふたりきりになった。和也は、そうならないように気をつけていたのに。
「最近、あたしを避けてない?」
「いや、そんなことないけど」
「ん~~ん、絶対そう。避けてる」
「そうかなぁ」
どう言おうと、ふたりの関係。避けているのは口にせずとも分かる。それでも和也は平気で白を切る。
「あたし、ひどいことしちゃうから」
「え、やめなよ。こわいなぁ」
「じゃあ、家にきて」
「ああ、そのうちに」
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