Over 80

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「では、白石くんを歓迎致しまして、乾杯!」 池上修二の掛け声とともに、グラスたちが高々と掲げられた。 半年くらいまえに中途採用された白石の歓迎が、今更執り行われた。 部署柄、参加人数は37名と多かったため、宴会用の座敷部屋が用意されていた。 そんな中、周りなどに目も暮れず、ひたすらコース料理を見つめる男がひとり。 康夫だ。 白石などどうでもいい。 康夫の頭の中は、いかにしてこの豪勢な料理を食すかでいっぱいだった。 ただ、何も考えずにひたすらに胃の中へぶちこむのはただの豚だ。 だがこの俺は違う と言わんばかりに、目をギラつかせていた。
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