下等生物

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「そっちはどうなん?」  ワタシは尋ねる。 「うちはそんな争い事が好きな下等生物はいないぞ。ただ、発展が著しいヤツと全く発展しないヤツがあってな。同じようにしてんのになかなか上手くいかないんだよなぁ」 「まぁ、そんなもんだろ。思い通りにいってしまったら、これをやっている意味がないよ。つまんないし」 「そうだな」  他愛もない話を続け、しばらくするとその“しんるい”はどこかに行ってしまった。  ワタシは覗き込む。  この小さな小さな世界で生を全うしようとしている下等生物が蠢くさまを眺めていた。  他のは通り一辺倒の面白味にかける事しかおきなくて見ていてもつまらない。  やはりこの下等生物達から目が離せない。  予期せぬ変化が沢山起こり得る。それがまた難しくて面白い。  少し早送りをしたい気持ちもあるが、ここはゆっくり眺めていこうと思う。時間はたっぷりとある。  ワタシはコントローラーを置いた。
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