下等生物

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 ついにその日がきてしまった。  人間という下等生物が自らの手で地球という星を壊してしまった。  他にもいくつかの星系を持っているが、こんなに綺麗な星は他には見当たらなかった。『水』の存在が大きい。  そんな綺麗な地球を自らの手で崩壊させた。なんとも残念なほどの下等生物だ。  他にも沢山の星を成形してきた。一番楽しかった地球が滅びてしまった。  ワタシは“しんぞく”に連絡をした。 「地球が崩壊した」  そう伝えると神族(しんぞく)親族(しんぞく)である彼は大変残念そうだった。  ワタシはコントローラーを置いた。  大切な星を崩壊させてしまった。  しかしこれでもなんとか頑張ってきたと自負している。頑張ったが思いもよらない変化や変異、進化が起こっていた地球は滅びてしまった。  はコントローラーを置いた。  大切に育ててきた地球を崩壊させてしまった。  しょうがない。このゲームの楽しみであるそれぞれの星の進化は何が起こるかわからない。わからないから難しくて楽しいのだ。  『神のゲーム』  俺は今まで費やしてきた時間と労力を全て捨て去る『リセットボタン』に手をやった。  このボタンを押せば全てが無かった事になる。宇宙の創生から始まる。  他にも沢山の星系を創ってきてはいるが、地球が滅びた今の段階で続ける気にはなれない。  俺は深呼吸をして目を閉じた。  リセットボタンに置かれた指に力を伝えると、俺がつくってきた宇宙の世界たちは、大きな音と眩い光と共に木っ端微塵に砕け散った。  ここから再び始まる。    
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