嘘の恋人

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13時の訪問予定に、午前中も昼休み中も胸がそわそわして落ち着かない。 だいちゃんかどうか確認したい。 何て聞けばいいだろう? でももし別人だったら? そんなことをぐるぐる考えているだけで、あっという間に昼休みが終わってしまった。 午後の業務のために受付カウンターで準備をしていると、事務所の扉がガチャリと開いてスーツの男性が3名入ってきた。 津田さんだ。 ドキドキする胸を抑えながら挨拶をする。 「こんにちは、こちらへどうぞ。お約束はありますか?」 「はい、13時からシステム課の古川様と打ち合わせに参りました。DCシステムズです。」 会社名と受け入れ先が事前に登録されているかパソコンで確認する。 「DCシステムズ様ですね、お待ちしておりました。エスコートが参りますまでしばらくお待ちください。」 そう言って、私は受け入れ先のシステム課にエスコートの依頼の電話をかけた。 その間も、津田さんのことが気になって仕方がない。 ドキドキドキドキとうるさいくらいに心臓が脈打つだけで、津田さんに話しかけることができない自分にモヤモヤとした。
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