氷の魔王

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出会い系サイトを登録して数週間が経った。 何人かやり取りをしていたし 毎日ログインするのが楽しみになっていた。 そんなある日一人の男性からメッセージが届いた。 私のアイコンを気に入って送ってきたようだった。 気が合うかもしれないと。その人はたった一人の 彼女を探しているのだと言っていた。 でも私には既に複数やり取りをしている人がいたし どの人とも仲良くしていたかったから 正直にそんな事も話した。 特に複数彼氏みたいな人がいても別に良いと。 そして写真を送ってきた。君も送ってねと一方的。 届いた写真は正直ちょっと気持ち悪いと感じた。 異様に肌が綺麗。そして顎髭が嫌だった。 メガネもなんだか顔に合ってないフレーム。 左ハンドルアピールもちょっと嫌な感じ。 ゆず。同い年だと言ったからタメ口で やり取りしていた。そんなある日、 生年月日を聞いたら実は一つ年上だと判明して なんか少し距離を感じた。同い年なのと 年が上なのではやっぱり違う。 どこか違和感があるなと感じていた。 そもそも文字のやり取りって難しい。 意思疎通がどうもうまくいかない。 たとえ話を伝えるとそれを私の事だと 思い込まれたり。 年上なのにどこか子供っぽい表現を 使っていたり。 今月いついつ休みだよと聞いてないのに 教えてきた。余り会いたいとは思ってなかったし すぐに予定を確認する事もせず、あーそうなんだと 返した。
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