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色も無い毎日
ピピピッ ピピピッ ピピピッ ピピピッ ピピピッ
永遠と響き渡るアラーム
ガサッ ピッ
布団を剥ぎ、そのまま勢いよく起き上がり
アラームを消す。
私、笹木玲奈32歳
毎朝、勢いよく飛び起きアラームを消す所から始まる。
何故かって?
それは、ただ単純に布団の中から出ないと、100%、寝坊と遅刻をするから。
そして、座った状態そのまま目を閉じて、2度寝をするけど、大体は10分位で目が覚めて支度をする。
たまに寝過ごす事もある。
顔を洗い、歯を磨いて、化粧をする。
たまに前日、帰りが遅いと朝シャワーなんて事もあるけど、、
その後、朝食を食べる。
パンに牛乳かスープ。
それから家を出て会社に向かう。
毎朝、「はぁ~行きたくないなぁ~」
な~んて、ため息と共に口ずさむ。
満員電車に揺られて、朝から足を踏まれる事なんて、少なくない。
会社に着いても、仲の良い人も居ないし、私って皆に見えてるのかな?
空気みたい、、
幽霊みたいに、、
居るけど誰も居ないみたいに扱われている。
私は施設で育ち、施設でも、いつも一人ぼっちだった。
施設に入った時から、どうしたら良いのか、馴染めずに居たら自然と皆、私に話さなくなった。
施設の人は話かけてくるけど、皆なぜか腫れ物を触るように、気を使っているのが分かった。
私は自分でも自分が分からない。
家族の温もりも、、
人の温もりも感じた事も無い。
私は、何処かがおかしい。
心が無くなったのかな?
映画を観ても涙も出ない。
おそらく、そんな私を、
私は一生分からないのだろう。
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