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何かの気配
何となく染々と、考える。
はぁ~もうここに暮らし初めて、1年5ヶ月かぁ~。
後5ヶ月くらいで更新だ~。
住みやすい訳でもないし、住みにくい訳でも無い。だけど、ここにずっと居たいかと言われると、そうでもないんだよね~。
引っ越すか悩んでしまう。
自分の心の声が無意識に口から漏れる。
「はぁ~、引っ越そうかな。」
その時、シーンと静かな部屋に響き渡る音。
カタンッ
小さな音で、プ~ゥ ペタペタペタ
ん?今の何?何の音?オナラと足音?
何かの気配を感じ取る。
何なの?何か怖い。。
私は耳を澄ますが、何も聞こえない。
「なんだ、気のせいかな。私、何か疲れているのかな?今日は、ゆっくり休もう。」
その時、とっても小さな声で
「出て行かないで。」
えっ?
男の人の声?
何?
幽霊?
私は突然怖くなった。
頭のテッペンまで鳥肌が立ち背筋が凍る。
私の家は木造で古い家だから、幽霊が居てもおかしくないような、ボロで雰囲気も出ている。
そんな事を考えていると、目の前のタンスの隙間から、ひょっこり顔を出した。
私は思わず
「キャッ!」
っと、部屋を出て廊下に出ると、部屋からまた声が、、
振り返ると、そこには小さなオジさんが居た。
白いタンクトップに水色の縦線の入ったトランクスを履いている。
その小さなオジさんは話始めた。
「脅かしてしまって、すみません。本当に脅かすつもりは無いんですよ。あなたが出て行くとか言ってるのを聞いてしまって、動揺してしまって、オナラが出てしまって、すみません。玲奈さん、出て行かないで下さい。お願いします。」
私はビックリして思考回路が停止した。
「えっ?何?」
少し沈黙した後、
「あなた誰?何で私の名前知ってるのよ!あなたは幽霊なの?小人なの?妖精とか?何なのよ!」
「すみません。あなたの名前を知ってるのは、ずっと一緒に住まわせてもらってたからです。急に、こんな変なオジさんが出て来たらビックリしてしまいますよね。すみません。私は何かと言いますと幽霊ですね!ちょっとタイミングを逃しましてね。あちらの世界に行けなくなってしまったのですよ。だけどね、意外とここの生活も快適で楽しく暮らさせて頂いてますよ。」
「えっ?ずっと一緒に暮らしてたの?気持ち悪いんだけど。徐霊してもらうから、覚悟しなさいよ!」
私はスマホを手に取り徐霊の依頼場所を探し始めた。
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