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温かな気づき
ピピピピピピピッ
カンカンカン
アラームに金属音
目を開けると、お姉さんがベッド枠の金属部分をフォークで叩いて鳴らしている。
「おはよう。目覚めは悪いけど起こしてくれて、ありがとう。」
新たに仲良し幽霊家族との生活が始まった。
朝、顔を洗い、歯を磨き、化粧をする。
化粧を終えると鏡の横に立つ弟が一生懸命、笑顔で変な動きをしている。
それを見て私はプフッと吹き出してしまった。
「やっぱり、玲奈は、笑顔が良いよ。」
「弟君、ありがとう。」
テレビを見ながら朝ごはんを食べる。
今日はパンにスープ。
猫舌なのを知ってるのか、ふと見ると、、
お母さんがスープを、フーフーと冷ましてくれている。
「お母さん、ありがとう。」
あっ!もうこんな時間!急がなきゃ遅刻だ!
バタバタと準備する。
「行ってきま~す!」
あっ、テレビ消し忘れたと後ろを振り返ると今度は、お父さんがテレビを消してくれた。
「お父さん、ありがとう!みんな行ってくるね!行ってきま~す!」
みんな、一斉に、
「行ってらっしゃい!気をつけてね~。」
私は会社に向かいながら、皆の事を考える。
朝から、ありがとうと感謝の気持ちを伝え、笑顔で過ごすのって気持ちがいいな。
今まで私は笑顔もほとんど無かったし、始めて、こんなに沢山の笑顔をする事が出来たな。
何だかホッコリ。
こういうのが、家族の温かさなのかな、、?
今日は会社でも笑顔をしてみよう。
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