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家族との日常
幽霊家族が家に居ると知って、あれから随分と時間が経った。
毎日、色々な事を教えてもらったり、手伝ってもらったりと、楽しい日々が続いた。
笑顔が無く、会社でも皆から避けられていた私が最近では、皆が優しくしてくれるようになった。
周りに人が集まりはじめていた。
以前の私と大違いだ。
幽霊家族との出会いが私を変えてくれた。
皆と一緒に暮らしていると、何だか普通の家族みたいに思える。
ある日、疲れて帰ると私はベッドに倒れ込んだ。
どのくらいだろう、2時間程、眠ってしまったようだ。
明日は休みだから、今日はゆっくり寝れるけど、変な時間に寝てしまって、目が冴えてしまった。
「はぁ~何か変な時間に寝てしまったな。夜遅い時間に食べると太るし、今日はご飯食べないで寝ようかなぁ~。」
急にお母さんが話してくる。
「それはダメよ!疲れてる時は何か、しっかり食べて栄養付けて、グッスリ寝なくちゃ。」
「そっかぁ、でも作らないと何も無いんだよね。めんどくさいの。」
「そんなんじゃダメよ!お嫁に行けないわよ!」
そんなこんなで、たまに叱れたり、レシピも教えてくれたりもする。
良いお母さん。
もし私に本当のお母さんが居たら、こんな感じなのかな?
いつも皆で私をサポートしてくれる。
髪の毛を乾かす時も家族総出で乾かしてくれるから、沢山の手が私の頭を包む。
「ハハハッ、くすぐったい様な変な感じ。皆、いつもありがとうね!ハハハッ。」
夜は寝る前にマッサージもしてくれる。
「弟君、マッサージ上手いね。気持ちいいよ。ありがとう!」
「俺、生きていた頃に、部活で先輩に沢山やらされてたんだ!だから上手くなったみたい。」
「そうだったんだ!サイコーだぁ!」
そのまま眠りに落ちる事も、しょっちゅうだった。
でも、このままでいいのだろうか。
皆は、ここに居て本当に幸せなのかな?
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