白鳥

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白鳥

私は森の中を歩いている。 私はとある国の王子だ。 昨日、我が国の星見の塔の神官が 流れ星がこの森の中に落ちたと 王に告げた。 そして王は私に調査をするよう命じた。 この森に危険は無い。 治安も良く子供でも出向く程だ。 そこで私は共も連れずに 森の中を散策気分で歩いていた。 すると、突然音楽が流れてきた。 それはこの先の森の中にある 湖の方から聞こえてきた。 私は剣を引き抜いた。 そしてそっと、木々に隠れながら移動して 湖へと近づいた。 (女?湖に浮いて踊っている?) そう、彼女は上半身は体の線にぴったりとした 白い服を着ていて、ドレスは腰のあたりで 円形に同じ高さで広がっていた。 そしてその細く長い足は白いタイツしか 身に着けていなかった。 そして彼女は独りで踊っている。 私は彼女にふらふらと近づき 紳士の礼をとった。 そして彼女に名前を教えて欲しいと請うた。 だが、彼女は無言のまま一心不乱に 音楽にのって踊っていた。 私はどうすることもできずに ただ彼女を眺めるだけだった。 城の者達がやってくるまで。 ・・・・・・・・・・・・・ 「ちょっとぉ、だれよぉ。 バレェの白鳥の湖のホログラムを 異世界に飛ばしたの」 「お前だお前。現地人が混乱する前に 回収するか破壊しろよ。 後、関わった現地人の記憶を 消しとけよ」 「はーい」 了
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