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また明日(お題:約束)
嘘をつかれたり約束を破られたとき、うっかり泣いてしまうほどに繊細。
それが彼女に対する俺の印象。
スポーティーな見た目とのギャップがまた可愛いと思っているが、それは内緒だ。
嘘がつけないし約束も必ず守る、馬鹿がつくほど真面目な人。
それが俺に対する彼女の印象、らしい。
馬鹿がつくほどとは思わないが、自分でも多少はそう思っている。
俺たちの間に嘘はいらない。
どうせ俺の嘘はすぐにバレるし、彼女は泣いてしまうだろうから。
だから全て打ち明けた。彼女は涙を見せなかった。
それからというもの、彼女は去り際に「また明日ね」と言うようになった。
余命数ヶ月の俺は、彼女を泣かせないように、今日も明日まで生きようと決意するのだ。
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