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キーンコーンカーンコーン
学校のチャイムが鳴る。私は壁に貼っている時間割を確認する。
今日は、もう授業はないな。しかも、部活もない曜日だ。
窓を見る。赤と白が少し入った空と深々の緑の葉が私の目に映った。
よし、普段はバスまで駅まで向かっていたけど、今日の帰りは、そこまで歩こう。この前、体重計に乗ったら2㎏増えていたし、昨日、お腹触ったら、ぷにぷにとしていたし。
掃除と帰りの会が終わった後、下駄箱で靴を履き、学校を出た。
普段は並ぶバス停の前を通り過ぎ、普段、バスが通っている道を思い出しながら、歩く。
道に生えている雑草の匂い、歩いている私の足音、鮮やかな空・道・建物、そよそよと吹く風、おいしい空気。
道を歩いていると、今までの帰り道では気付かなかったことが分かる。五感が研ぎ澄まされるようだ。
思いつきで歩いて帰ろうと思ったが、本当に良かった。
そう思いに浸っていると、いつの間にか駅に着いた。
しかし、息もきれきれで脚か翌日には筋肉痛になるぐらい痛い…。学校ってこんなに遠いのか…。
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