五、変わりゆく日

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「制限時間は午後五時まで。熱中症に気をつけて、水分や休息をとりながら探してください」 「チームの別行動や他チームとの協力、誰かを脅して聞き出すなんて言うのも勿論ルール違反だ。ドリームランドの店員は全員保安員と審判を兼ねているから、見つけた時点で俺達に連絡がきてそのチームは失格にする」 「それでは……ゲームスタート!」  合図と共に今度は慧が二通目のメールを送ってくれる。広場は再び割れんばかりの音に包まれた。 「ねえ! 西澤さんどこ!」 「田所ーっ!」 「あっちで見たかも!」 「チームよろしくね!」 「何番から行く⁉︎」 「これ水族館だよな⁉︎」  皆いち早くチームメイトと合流しようと叫び、動き回る。その中には勿論。 「田辺君よろしく!」  博の姿も。 「あ、結坂さんいたっ!」  心菜の姿も。 「藤峰!」  歌の姿もある。チームはコンピュータでランダムに振り分けた。ランク主義が普通だったこの学園で確執がないわけがないけれど、どのチームも大丈夫そう。早速揃ったらしい哲平のチームなんかはもう走り出している。  そこまで確認してから電波の遮断装置を押した。これでドリームランドは圏外になる。もう誰も連絡を取り合えない。 「どこが一位だろうね」 「うちの寮生が入ってるといいな」 「ね。私達はカメラ映像見ながらお茶でもしてよっか」 「だな」  広場にはまだ半数近い生徒が残っているけれど、ゼロになるのも時間の問題。二人は早々に仮設テントへと引っ込んだ。
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