五、変わりゆく日

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〈ごめん、ちょっと待って! 喉が渇いちゃって。結坂さんと買ってくるね〉 〈あー〉 〈熱中症怖いし私達も飲まない?〉 〈そうだな〉  佳那の言葉に、三人は軽い足取りでタピオカ店に入って行く。心菜は戸惑ったようだけど、佳那が手を引いてくれた。 〈結坂さんは? 何にする?〉 〈えっと……このタピオカミルクティー甘さ追加で〉 〈甘いの好きなんだな!〉 〈私はこれー!〉 〈待って! クリーム追加できるって!〉 〈俺つけよ!〉  皆でああでもない、こうでもないとメニューを見て。 〈佳那ちゃんは?〉 〈えっと、このウーロンミルクティーに甘さとホイップとゼリーとタピオカトッピングにしようかな〉 〈ちょ、慣れすぎだって!〉 〈私もそれにしたい!〉 〈皆でこれにする⁉︎〉  騒いで。 〈お待たせ致しました。ご注文の甘さホイップゼリータピオカトッピング、ウーロンミルクティーが三杯、ミルクティーが二杯です。こちらおまけのコースターがついております〉 〈ありがとうございます〉 〈え、コースターついてくるんだ! 珍しい〉  商品を受け取って、そして心菜が見つけた。 〈あった……〉 〈え、嘘⁉︎〉 〈どこ……って結坂さんすごい!〉 〈何これ? 流し素麺も⁉︎〉  最後のヒントはコースターの裏面にした。この真夏の暑さだ。水分補給と休憩でどのチームも一回はドリンクを買ってくれる筈。チーム皆でドリンクを買って、そこに探していた物があればきっと思い出に残る。 〈冷たいものの底ってそういう事か……〉 〈でもタピオカなんてヒントなかったよね⁉︎〉 〈多分だけど、今日、ドリームランドで飲める冷たいドリンク全部にコースターがついてくるって事じゃないかな……?〉 〈うっわまじか!〉  コースターを覗き込む五人の表情は喜びと興奮で輝いていた。しかも、このチームにとっては最後の答えだったらしい。 〈やばい! 早く電話!〉 〈今までの全部繋ぎ合わせたらいいのかな⁉︎〉 〈えーっと。流し素麺も、みんなで、あるよ、バーベキュー、今夜は、集合、サンシャインホテル……?〉  男子生徒がメモを読み上げると、一瞬の間ができる。  答えを導き出したのは佳那だった。 〈……今夜はみんなでバーベキュー、流し素麺もあるよ。サンシャインホテル集合?〉 〈それだっ!〉 〈お姉ちゃん……〉  呆れたような、でもどこか嬉しそうな心菜の呟きの直後、電話機が新たな正解チームを教えてくれた。
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