番外編 3

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番外編 3

 第一印象は明るくてつるみやすい奴だった。 「蓮ー、ここ寄って行かない⁉︎ 先輩達おすすめなの!」 「おう!」 「清澄先輩ー! 昨日のとこ、蓮と行ってきます!」  異性であることを感じさせないし、先輩達にも気を遣わせない。 「これ美味しいー!」 「ほんっといい顔で買うよな」  食べることが好きで、美味しいものを食べた時の顔が輝いていて。 「こことこことこことここ行こう!」 「一応聞くけどいつだ?」 「え? 明日」 「はあっ⁉︎」 「だってこんなに遊ぶところあるんだよ⁉︎ 夏休み中に制覇しなきゃ! こんっなに楽しいんだもん!」 「分身でもする気かよ……」 「気分はミッションインポッシブル〜」  物事を全力で楽しむから、一緒にいるとこっちまで楽しくなる。 「正義先輩〜、流し素麺導入しましょ! 絶対盛り上がりますって!」 「じゃあ流し素麺パーティーやるか!」  するりと人の懐に入り込むのが上手くて。 「姫と園香先輩の教え方うますぎです! 次こそ一位狙いますね!」 「頑張って」 「わからなければいつでも聞きにきてね」  実は誰よりも真面目。  そして何よりも。 「まだ起きてたのか」 「あとちょっとー!」 「何やってるんだよ?」 「すばる達が来週のテストが不安だって泣きそうだったから予想問題作ってるの! 先生一緒で好みもわかるから、ある程度読めるかなって!」  本当に周り想い。  同級生や後輩のために夜遅くまで予想問題を作っていたのも一度や二度じゃない。 ※※※※ 9/3イベントまでの短期集中番外編です
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