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空野ふみさん
ソウタとコダマ
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初の短編ということで、読ませて頂いて感じたことは、初めてとは思えないほど、上手に世界観を作ってまとめているなぁということです。
14ページの短編ですが、ほっこり出来るシーンや、ハラハラドキドキするシーンがしっかりと描かれていて、エンディングに向けての期待が持てる進行は素晴らしいと思います。
キャラクターも、主人公の少年とロボットがメインであり、それぞれの会話の台詞が、漢字と平仮名、漢字とカタカナというふうに分けられていて、それだけで世界観に入り込めるのがとてもよく出来ていると思いました。
それでは少し気になったところを挙げて行きます。
P1
川流れる向こう岸。
文学的な言い回しで、こういう表現があるのかもしれませんが、一般的には
川の流れの向こう岸。とか、流れる川の向こう岸。です。
P4
そうすれば、毎日に楽しく過ごせる。→ 毎日楽しく過ごせる。
P4
世の中にはお母さんがいるらしいが、
世の中の人たちには、お母さんがいるらしいが、
世の中には、お母さんという人がいるらしいが、
P12
コダマは宙を縦横無尽に空中を旋回する。
一文に「宙」と「空中」という同じような意味合いの言葉が被るので、どちらかは無いほうが良いです。
レーザー砲が瞬く間現れる。→ 瞬く間に現れる。
P14
一瞬振動しかと思うと → 一瞬振動したかと思うと
総評としては、とてもよく出来た良い作品だと思います。
何より映像が頭の中に浮かんできて、まるでアニメ映画を見ているような感覚になれます。
ただ、僕個人の意見としては、エンディングが、少し物足りないというか。
え? これで終わり? と思ったので、何か一文、閉めの言葉が欲しかったです。
空野さんの場合、こういう作品を数作品作れば、メインのパティスリー・ペトログラードの方にも、読者が流れると思います。
頑張ってください( *˙ω˙*)و グッ!
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