宮川千さん

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続きです。 まず書き出し。 豊臣家を滅ぼすために、二十万という大兵力が大阪に集まっているので、もう少し大袈裟に表現した方が良いと思います。 大阪を人馬が埋め尽くしている。その数、なんと二十万。しかもそのほとんどが、豊臣家を滅ぼさんとする、徳川の軍勢であった。 くらいでどうでしょう? 「みな、六文銭は持っておるな」 まだ誰も登場していない状況で、この台詞が入るので、ちゃんとこれが誰の台詞か書いてあげないと、エブリスタの読者には伝わりません。 総大将のよく通る声が響き渡る。これが出陣の合図だということは、誰もが知っていた。 みたいに、地の文に誰の台詞か書いてあげると分かり易いです。 そのつぎの、具足がどう、火縄銃がどう…………の文章も分かり辛いので、 具足や、火縄銃、槍や馬がどうだ(など)といった戦術の話はせずに、あえて銭のことを聞いたのは、要するに「死ぬ準備は出来たのか」という確認である。 こんな感じでどうでしょう? 読み比べてみてください。 P5 気付かぬうちに幸村の思想に磁場をはり 信繁が幸村であることは、後の佐助の執筆した難波戦記により、というオチがあるので、この段階では「幸村」ではなく「信繁」の方が良いです。 P7からが完全オリジナルなストーリーということで、内容はとても面白いです。 ただ、この辺りの書き出しの文章が、ぶつ切りになっているので、もう少し滑らかにした方が読み易いです。 ごつごつした感触で痛い。 気がつくと、信繁は砂利の上に倒れていた。 ゆっくりと身体を起こし、周りを見渡すと、どうやら河原だった。 ……が、しかし、このような場所は知らない。 河原には自分の他にも、数人の人がいて、そのほとんどが足軽だったが、中には百姓や童子、それに女もいた。 こんな感じですかね。(*´ω`*) ページを変えます。
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