蒼樹ひよのさん

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蒼樹ひよのさん

同窓会の裏の声 https://estar.jp/novels/25868583 学生時代に仲が良かったメンバーが十数年ぶりに集まってみたものの、実は心の中ではそれぞれのメンバーが、当時思い描いた未来とは違う現状に、不満を抱いているという内容だと思うのですが……。 まず、全体を通して分かり辛いです。 一つのシーンに複数のキャラを登場させるときは、読者に対してあからさまな違いを見せなければなりません。 それぞれが喋る言葉の人称を変える、キャラによって漢字を多く使ったり、逆に平仮名ばかりを使うなどすれば、読者に対して、今どのキャラがメインなのかを伝えることが出来ます。 そういう意味では、慶太の「私」は、すごく良いです。 優馬も「僕」なので、とても良いと思います。 悠輝と光輝は双子で似ているので、「俺」と「オレ」とかに人称を分けると良いと思います。 まず最初のシーンですが、 「最近どう?」 悠輝は聞いた。他の三人は、悠輝を驚いたような目で見る。 それもそのはず。各々が想像した悠輝とは、全くかけ離れていたのだ。 先に三人が来ていて、遅れて現れた悠輝が、三人の顔を見るなり「最近どう?」と聞いて来たのなら、学生時代とかけ離れたスタイルの悠輝を見た三人が驚くのは納得できますが、 悠輝が「最近どう?」という台詞を発した時には、すでに他の三人と悠輝が再会して、数分以上の時間が経過した後のはずなので、驚いた理由が、悠輝のビジュアルであるのはおかしいです。 2ページ目からは、参加メンバーそれぞれの、解散後の心の声になっていくのですが、まず最初の慶太。 よく分からないです。思い切って、実はオネエになっていて、新宿2丁目でお店を経営しているくらいでも良かったのかなぁと思います。 次の悠輝と光輝は、やや在り来たりな感は否めませんが、これはこのままでも伝わります。 P5 留守番に残された ⇒ 留守番電話に残された 優馬のシーンは、すごく良いと思いました。 そして最後のオチのシーンですけど、これは上手いです。 最初のページで入れた伏線が、ちゃんとオチで回収されているので、読者も「おおっ!」と唸るはずです。 総評としては、それぞれのキャラの回想シーンは良く出来ているので、やはり最初のページがもう少し分かり易くて読み易いと、読者の食いつきが違ってくるのではと思いました。 なので、三人称であっても、進行役のメインキャラクター(主人公)を立てて、そこを中心に物語を進めた方が、読者に分かってもらえると思います。 ちょっとやってみるので、読み比べてみてください。 次ページへ
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