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明島御影さん
メタモルフォーゼ
https://estar.jp/novels/25894615
この作品は、妄想コンテスト「変身」に参加しているということなのですが、
まず書き出し。
実に良いですよね。内出血がなぜ起きたのか?
その原因が気になって、先を読みたいと思いますから、とても良いと思います。
そして問題は、次の2ページ目です。
ペコメにも多くの読者が書いてある通り、大抵の読者は、青いアメを疑うわけです。
これに対して、2つの展開が期待される訳ですけど、一つは青いアメが「毒」ではなく、むしろ非可逆変異を抑えていた。
つまり、ミステリー小説で、早い段階で怪しいと疑われているのに、実は主人公を守っている味方だった。みたいな感じで読者を裏切る展開です。
で、もう一つは、青いアメが変身を促す起爆剤ではあるけれど、それ以上のアッと驚く展開が起こる。
で、本作の場合は後者な訳ですけど、段々と主人公の身体に変化が起こっていくのが上手く表現されていて、とても良いと思いました。
ただ、最後の台詞の意図だけが良く分からなかったんですけど。
これってどういう意味? という風に、読後の読者に考えさせることを目的としているのでしたら、このままで良いのですが、僕個人としては、どちらかハッキリさせて欲しかったなぁ……と思いました。
「いいか荒木くん。何があろうと、絶対にこれを飲むんじゃないぞ」
と、荒木の身体を変身から守ろうとしたのか。
「これを飲んで俺も妻の下に」
と、自身も変身を望んだのか。
どっちなんでしょう? ちょっとねぇ、それだけが気にはなったんですが、作品としては素晴らしかったです。
大変よく出来ました(*‘∀‘)ノ■ ハイ、チョコ
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