胡蝶蘭さん

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一章が良かっただけに、二章のイマイチ感が半端なくて残念です(;^ω^) まず、十年後のヤマトの、中学一年生の時の回想シーンが二章のメインストーリーなわけですが、最初に「あれは俺が中学一年生の時だった」と、回想であることを読者に知らせています。 こういうシーンに関しては、例え回想であっても、そのときの主人公のリアルタイムを表現するべきであると、僕は思っているのですが、本作はちゃんとそういう仕様になっているので、それはとても良いと思います。 ただ、現在と回想シーンの切り替えを、ちゃんとしてあげないと、読者が迷ってしまうので、ここから回想シーンですというのが分かるようにしてあげてください。 この二章に関しては、文章的なこともですが、状況などに関しても、ツッコミどころが満載で、一章が素晴らしかっただけに、ガッカリ感も増し益しです。 まず、ヤマトが廃墟に行った目的は何なのでしょう? ただの興味本位でしょうか? 錆びついているドアを押してドアを開けて中に入ったという記述は有りますが、ドアを閉めたという記述は有りませんし、廃墟などに行く場合、何かあって逃げるときの為に、通常は入ったドアは閉めません。 つまりドアは開いたまま、外と通じているわけですから、外で風が吹けば、ドアがバタンと閉まることはあります。 建物の中なのに風が吹くことはありえないということがあり得ません。ただ、ドアは押して開けていたので、いわゆる中開きですから、外から入って来た風に引かれて閉まるかと言われると、確かにそれは難しいかもしれません。 で、セーラー服の女の子を見つけるシーンですとか、女の子から逃げて、気がつくと自室のベッドの上にいる辺りも、もう少しリアルに描写してあげると、臨場感が増して、読者を世界観の中に引きづり込めると思います。 最後に友人とスマートフォンでメッセージのやり取りをするのですが、この辺りも少しオカシイです。 友達はヤマトが廃墟に入ったところをみているのにも関わらず、最初のメッセージで「本当にあの廃墟にいったのかよ。どうだった?」と質問しています。 行ったことを確認しているのだから「本当に行ったんだな。で、どうだった?」で良いと思います。 それから十年の時が経過し俺は二十四歳になり社会人として大手企業でバリバリ働いている自分を想像して勉強してきたが実らずニートになった。 この文章も、読点がないこともあって、意味がよく分かりません。 中学生の頃から、将来は大手IT企業でバリバリ働いている自分を想像して勉強していたが、何も実らずニートになって、二十四歳を迎えてしまったのでしょうか? 何か色々とよく分からなかったので、もう少し読者に分かるように表現してあげてください。 それでは第二章を、僕ならこんな風に書くというのを、次のページでちょっとやってみますので、読み比べてみてください。 次へ
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