今野 綾さん

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本作は全文通して、主人公の一人称なのですが、一人称小説というより回顧録みたいに感じてしまいます。 なので、僕はこの作品に感情移入が出来ないのです。 例えば刑事ドラマで、犯人が真相を語りだすシーンってありますけど、動機とか殺害方法とか、ずっと犯人が喋り続けるシーンってありませんよね。 途中から、動機になるシーンだったり、殺害をしているシーンが差し込まれます。 その方が視聴者に伝わりやすいし、感情移入させやすいからです。 例えば友人から面白い知り合いを紹介されるとき、面白おかしく「こんな人だよ」と説明されるより、実際に会わせてもらう方が、その人物をリアルに理解できます。 本作の前半は、主人公による紹介みたいになってしまっているので、もう少し過去の回想であっても、その場のそのシーンを、説明ではなく、読者に見せてあげるべきだと思います。 ちょっと部分的にやってみますね。 長くなるのでページを変えます。
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